医療従事者のヒヤリハットを繰り返さないための心構え

ヒヤリハットを繰り返さないために

ヒヤリハットを繰り返さないために

医療従事者がもっともおそれるのは何かおわかりですか?それはミスです。小さなミスやニアミスは多くの人が経験していると思います。しかし、小さなミスやニアミスと言えども軽視してしまうのは危険です。「ヒヤリハット」はいずれ重大な医療ミスに繋がってしまう可能性を持つ事はおわかりのはずです。

重大ミスの背景

重大ミスの背景

皆様はハインリッヒの法則という言葉を耳にした事がありますか?この法則によれば、「ひとつの重大な事故の陰には、29の小さな事故があり、その影には300のヒヤリハットが存在する」と言います。この数字を医療現場に当てはめるとどうでしょうか。重大な医療事故が1件あった場合、看護師が300名いるとしたら、全員が1度はヒヤリハットを経験している計算となります。もちろん、重大な医療ミスを経験する看護師は多くはありませんが、ヒヤリハットは誰しもが経験していると思います。
ミスを気にするあまり、神経質に仕事をしてしまうのはストレスの元です。かといって手抜きの仕事をする訳にもいきません。気をつけるべきポイントをしっかりおさえ、日頃のヒヤリハットを防いでいきましょう。特に新人看護師やブランクから復帰した看護師には必見です。

ミスを忘れないように書いておく

ミスを忘れないように書いておく

ミスを起こしてしまうと、気分が落ち込んでしまう時もあります。反省する気持は大切ですが、1番大切なのは同じミスを繰り返さない事です。特に患者さんの命を預かる医療従事者はミスを繰り返す訳にはいきませんので、工夫してミス回避をしましょう。
まずは自分が起こしたミスやヒヤリハットは記録(日記)に残すと効果的です。現場ではヒヤリハット報告やインシデントレポートを書くと思いますが、レポートは持ち帰りができませんので、読み返さない限り数日後には忘れてしまいます。そうなるとまた同じミスを繰り返してしまいがちです。自宅で勉強をする際に、当日あったヒヤリハットや小さなミスを記録しておき、繰り返し確認する事で自分はどの部分に注意が足りていないのか、何が苦手なのかを知る事もできます。また、ミスは忘れる事で繰り返しますから、今までのミスを忘れないようにする為にも、記録や日記に書きとめておきましょう。ただ、ミスを思い出して再度落ち込んでしまうのはNGです。過ぎてしまったミスに反省ばかりしても何も変わりません。大切なのはミスを起こした自分を責める事ではなく、ミスを防ぐ自分でいる事です。

ミスを起こさない環境作り

ミスを起こさない環境作り

医療ミスを起こしてしまうと取り返しがつきませんし、そのダメージは図り知れません。内容によっては自分ひとりだけの問題ではなく、病院自体が信用を失い、大きな損失を与えてしまう可能性もあります。そうならない為には、ミスを招かないように自分で工夫する事が大切です。また、現在の職場環境を確認する必要もあります。残念な事に、ヒヤリハットやミスを生みやすい職場環境があるのです。例えば、いつも人手不足な職場は、看護師1人あたりの負担がどうしても重くなります。そうなると肉体的にも精神的にも疲れ切ってしまい、ミスを招きやすくなります。ミスは自分自身の注意不足だけではなく、このような職場環境が生む事も多いのです。もし、自分が働く職場環境が過酷と感じているなら、思い切って転職を考えるのもミスを遠ざけるひとつの方法です。1度でも重大な医療ミスを犯してしまえば医療従事者としての人生は終わりますし、後悔の念を背負って人生を過ごす結果となります。そうならない為にも、環境作りは非常に重要なのです。

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